日別アーカイブ: 2020-11-17

驚きの薄さから漂うブランドの信念

トム フォード「N.001 ステンレススチールブレスレット」10万3400円(ポリッシュド/ブラッシュドステンレススチール)、15万7300円(ブラックDLCステンレススチール) 引き通し型。プッシュ開閉式バタフライ型ディプロイメントバックル。ラバー バックプレート。MとLの2サイズ展開
ブランディングにおいて最も重要なことの一つに「ブレない」ことがある。トム フォードは、タイムピースの製作で引き通し型ストラップになによりもこだわった。それゆえ、ケースはストラップをホールドするよう、両側のラグがループした一体形状を採用。時計本体ひとつあれば、異なるストラップを買い足し、付け替えながら長く愛用することができる。初期に用意された素材にはワニ革、ペブルグレイン、ポニー、編み込みカーフなど6種類があり、カラー違いを含めて50種類ものバリエーションを展開。こうした1本の時計で“スタイルを追求”するというトム フォードからの提案は、さほど月日を待たず世の中に受け入れられることとなった。

最新こそ最良を示す世界限定550本のアニバーサリーモデル

6月に発表された「サテライトウェーブ GPS F950 チタニウム技術50周年記念モデル」は、半世紀におよぶシチズンのチタン加工技術の集大成といえる逸品。デュラテクトDLCとデュラテクトサクラピンクを施したスーパーチタニウム製のケースとバンドは、エッジの効いた直線的なラインで構成されており、チタンでは極めて困難といえる立体的な造形美を生み出している。そしてGPS衛星と繋がって正確な時刻を表示するサテライトウェーブのコンセプトは、ずばり“宇宙”。バンドの形状は人工衛星がソーラーパネルを広げているイメージで、6層構造の文字盤は宇宙空間の無限の奥行きを彷彿とさせるものだ。

宇宙への憧れから、実際に宇宙へと飛び出すシチズンのテクノロジー

シチズンは1970年、世界に先駆けてチタンケースウオッチ「X-8 クロノメーター」を発売した。当時、米ソの対立で知られるように宇宙開発が盛んで、この分野で使われていたのがまだ未知の部分が多かったチタンだったのである。軽く、サビに強いことで知られていたが、加工が難しいため一般的ではなかった。しかしシチズンはいち早くこのマテリアルに着目し、次々と革新的な技術とプロダクトを生み出してきた。その現在地こそ、ステンレスの約5倍の表面硬度と平滑な鏡面仕上げを可能にする「スーパーチタニウム」だ。

2000年に独自に開発した表面効果技術「デュラテクト」の進化により、ステンレススチールはもちろんチタン(デュラテクトで加工することでスーパーチタニウムとなる)であっても、現在では様々なカラーリングを施すことができる。これによってバリエーションは無数に増え、好みに合わせた新しい時計選びの提案「FTS( ファイン・チューニング・サービス)」も誕生。傷や打痕への強さ、さらにはゴールドのような美しい表現を獲得するに至ってる。